ヒストリー

UNIQUEASE Corporation(ユニカセ・コーポレーション)

UNIQUEASE Corporation(ユニカセ・コーポレーション/ユニカセ・フィリピン)は、2010年5月28日にソーシャルビジネスとして創立され、フィリピンの「貧困の負の連鎖」を断ち切るため、恵まれない環境で生まれ育った青少年たちに経済面と精神面の両面の自立を促すことを目指し、2010年8月8日、ユニカセ・レストランをマニラでオープンしました。

※動画で紹介しているデータ:2022年現在の情報

レストラン事業

非政府組織(Non-Governmental Organization/NGO)や地域の市民団体(People’s Organization/PO)で支援を受けたフィリピン人の青少年を雇用し、仕事をする上で必要なビジネススキルを向上させる実践的なトレーニングを提供しています。リアルなビジネスで働く体験を通し、社会の一員となるロールモデル(*1)を育成し、ユニカセは10年間で70名以上の青少年スタッフを育成しました。

(*1) ロールモデルとは…
主に、フィリピンの貧困層出身者が社会参画した結果、経済的・精神的自立を果たし、貧困を脱却した成功例の人たちのこと

ユニカセ・レストランのオープン時

また、日本やフィリピンのお客様と青少年スタッフとの異文化交流会を開催し、社会課題の取り組みを共有する場としてもご好評をいただきながら、「自然食レストラン」として健康的なお食事を提供し、2017年から3年連続「ベスト・ヘルシーレストラン賞」を受賞いたしました。

「ベスト・ヘルシーレストラン賞」受賞

そして、生活向上事業のための商品を作っている20団体以上のパートナーNGOともコラボレーション実績があります。

2020年3月から始まった新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、2021年2月にフィリピンのレストランは閉店しましたが、その後、ユニカセ・レストランでロールモデルとして成長した青少年スタッフたち次世代教育を試みオンラインを活用して若者たちのトレーニングを行っています。

過去のフィリピンでの活動内容

「自然食レストラン」として健康的な食事の提供(フードビジネス)

食事は、ユニカセ・スタッフの手作りのお皿で!

(エピソード)
ご覧いただいているピンクの陶器のお皿や緑の箸置きなどは、フィリピンの恵まれない環境下で生まれ育ったユニカセ・スタッフたちが1つ1つ手作業で作ったものです。

もともと貧困層出身の青少年たちはそれぞれがトラウマを抱えていたため、少しでも彼らの心の傷を癒すために始めた陶芸ワークショップでしたが、彼らが作る作品はどれも素晴らしいものでした。そこで、ユニカセ・レストランで提供するお食事は、世界で1つだけの手作りのお皿でお出ししよう!ということになり、お客様に楽しんでいただきました。

NGO/NPO裨益者の青少年雇用と実践的な研修事業(ビジネススキル向上)
フィリピン人青少年スタッフのミーティング風景
貧困層の子どもを対象とした教育(CSRイベント)
貧困層の方々を対象とした食育

フィリピン人青少年スタッフによる子どもたちのオンライン&リアル教育サポート
青少年スタッフたちが次世代教育を試み、オンラインを活用して若者たちのトレーニング

スタッフの成功談

「ストリートチルドレンの経験を乗り越え、経済的自立を達成したグレイス」

来日時に日本の支援者の方々へ活動報告

「トラウマを克服し、勉強と仕事の両立を果たしたFちゃん」

ユニカセ入社時、活き活きと働くFちゃん

2013年にNGOからユニカセに紹介されてきたFちゃんは出生登録もされず、親から受けた虐待が原因で心に深い傷を負っていました。また、てんかんの発作を起こし意識がもうろうとしてしまうことも多く、働いている時も頻繁に発作が起こり、彼女の手や耳をさすりながら彼女の名前を呼び続けました。あまり無理できない彼女は、1日4時間・週2回だけユニカセで働き、施設で暮らしながら非公式授業で勉強していました。

そして5年間がんばった結果、年に1回行われる飛び級の試験に合格し高校を卒業した資格を得ることができました。


現在は結婚し、夫家族に温かく受け入れられ、戸籍も取得。2児の母となり念願の温かい家庭を築くことができました。また、子育てをしながら、ユニカセで学んだ小売りの知識を活かしてサリサリストア(駄菓子屋さんのような小さなお店)を自ら営んでいます。

新しい家族の愛情に守られ、地方の自然の中で平和に過ごすことで発作もほとんど起こらなくなり、彼女が本来持っていた穏やかで温かい優しさを取り戻し、とても幸せに暮らしています。

フィリピンでの活動 | uniquease